【Terra bal’s Work & Bike Life Vol.1　Oggi Milano　松野龍也オーナー】自分の時間を創ってくれる相棒

－お仕事やショップの近況は。

松野　イタリアンセレクトショップとして1996年にお店をオープンして今年22年になります。柱となるコンセプトはオープン当時からイタリアンなのは変わりません。スーツからカジュアルまでのオンとオフを取り扱っています。最近は時計やアクセサリーなど幅も広がり、数も増えています。

－お店の前にバイクがありますね。

松野　バイクを店先に置くようになってから、バイクがきっかけで、お越し頂いて、うちのラインナップを気に入って頂いた新しいお客さんが増えました。それに、これまでのお客さんの中にも実はバイクが好きだったりと、会話が広がりました。

―バイクとの出会いは。

松野　バイクへの憧れはずっとどこかにありました。30代でお店を独立して、40代までは正直のところ仕事で精一杯で、なかなか自分の時間は取れず、本当の趣味というものを持てませんでした。そこで50代を前にしたときに自分の時間を創って何か趣味を持ちたいなと思っていました。そんな時、寺原自動車学校で開催されていたバイクの試乗イベントでバイクと出会ったんですよ。ちょうどその頃ファッションもライダーズが注目され始めていて、これだったら仕事とバイクを両立できるかなって思いました。

－ライダーにおすすめのファッションは。

松野　やっぱり基本、バイクの場合は安全性がありますので、一番のおすすめはレザー系ですね。バイクにも合いますし、普段着としてもオシャレに着ることがでるのが便利です。何よりも自分でもバイクに乗っているので、暑い時や寒い時の感覚が分かっていますから、季節ごとに合った生地やスタイルをおすすめすることができます。ファッションブランドも今は機能的な素材も増えていますし、色々なスタイルを楽しむことができます。これからもオシャレなライダーズファッションを提案していきたいと思っています。

－今回お気に入りのバイクは。

松野　「MOTO GUZZI V7レーサー」です。お店もイタリアンを取り扱っていますので、いつかはイタリアのバイクを一台は持ちたいと思っていました。自分としてはカフェレーサーのスタイルにずっと乗ってみたかったので、MOTO GUZZIのメッキタンクと赤のフレーム、そしてカフェレーサー仕様のクラッシックなデザインが気に入りましたね。どちらかというと、遠出するよりも近場をスイスイ走るのに向いているかなって思います。

―バイクの楽しみ方は。

松野　ショップの開店が正午からですので、朝は意外と時間があるんですよ。そこで、バイクで朝活しようと思って、バイクに乗り始めた頃は毎朝のように走っていました。朝からパッと走ると、気分もリフレッシュしますし、昼からの仕事に集中できます。もちろんバイクに乗るときには、バイクとファッションの相性は常に考えて乗りたいですよね。

－おすすめのツーリングスポットは。

松野　ちょうど1年ぐらい前にお店のバイク好きを中心に「Scuderia Oggi（スクーデリア・オッジ）」というバイククラブを立ち上げてよく仲間たちとツーリングに出掛けています。入り込みは自分の趣味であったものが、なんとなく仕事とプライベートをつなげてくれるツールのようなものになり、仕事の和もプライベートの和も広がりました。仲間たちと走るときは、南阿蘇や三角・天草方面など少し遠くに行くことが多いですね。毎年開催されている「Peace Ride」にも参加していますよ。また、朝活の一人走りでは、金峰山周辺のオレンジロードが定番となってます。海が見えて、山が見えて、30分ぐらい走ったところにあんな道路があるのは恵まれていると思いますよ。

－人生においてバイクとは。

松野　50歳からバイクに乗り始めて、ほんと人生観が変わった感じがします。寒さ暑さを五感で感じることができ、これまでできなかったことができるようになり、バイクに乗っていて良いなって思います。そんなバイクは自分にとって、ヘルメットを被ると一人の世界に導いてくれる、自分の時間を創ってくれる相棒のような感じがします。

－ありがとうございました。